猫が食べない!飼い主がしてあげられる2つのこと


 

猫が食べない!どうすれば!?

 

猫は食事を食べてくれないということで飼い主を悩ませることが多いいきものです。

 

しかし、食べない状態を放っておくことは「肝リピドーシス」という重大な病気を招くことになります。

 

それゆえ、猫は犬よりも食べない期間が問題視されます。

 

ここでは、愛猫が食事を食べなくなるとどうなってしまうのか…?

 

なぜ食べなくなってしまうのか?

 

食べるようにするためにはどうすればいいのか?

 

これらの疑問を解決していこうと思います。

 

 

 

なぜ食べなくなってしまうのか?

 

どうして食べなくなってしまうのか?

 

その原因を知ることが、問題解決の近道です。

 

猫の食欲不振の原因は大きく分けて3つあります。

 

1. 何らかの疾患が原因である
2. 老齢による食欲減退
3. 嗜好性、香りの問題

 

これらが原因であることが多いので、愛猫がなぜ食べてくれないのか?しっかり考えてみましょう。

 

 

 

「猫が食べない」の基準とは?

 

猫が食事を食べないことは疾患を引き起こす可能性がありますが、どのくらい食事を摂らないと心配すべきなのでしょうか?

 

ここでは一つの基準として「丸一日食事をとっていない状態」を心配すべきタイミングと考えましょう。

 

丸一日、つまり24時間食事に手をつけていないと、嗜好性などの問題ではなく程度はさまざまですが何らかの疾患にかかっている可能性が高いです。

 

獣医師の観点からいうと、丸一日食事を摂らない状態が続くと症状が重篤化するケースが多いので、ここでは「24時間」を基準としました。

 

食欲不振を放置していると、軽傷の段階である疾患が膨れ上がり、重症で命に関わるレベルのものになってしまうことがあるのです。

 

 

猫の肝リピドーシスとは?

 

「猫の肝リピドーシス」とは「猫の脂肪肝」とも呼び、肝臓に脂肪が沈着してしまうことで、肝機能が低下してしまう病気です。

 

食欲不振になってエネルギー不足となった猫は、体の脂肪を使ってエネルギーを補おうとします。

 

脂肪は肝臓に運ばれてグルコースに変化してエネルギーとして全身にいきわたります。

 

絶食が長時間にわたると、その分大量の脂肪が動員されます。

 

動員される脂肪の量が肝臓のキャパシティをオーバーすると、中性脂肪として肝細胞の中に蓄積してしまいます。

 

肝細胞に脂肪が蓄積すると肝臓自体の機能が低下してしまいます。

 

猫は完全肉食動物であり、他の動物とは代謝経路が特殊なので、このような病気が起こりやすくなるのです。

 

代表的な症状としては

 

・元気減退
・食欲不振
・嘔吐や下痢
・脱水症状

 

進行した場合だと

 

・黄疸
・神経症状(痙攣発作や意識障害)

 

などの症状も引き起こします。

 

糖尿病、膵炎、胆管肝炎、腸炎、甲状腺機能亢進症、肥満症などの基礎疾患をもっていると誘発されやすい疾患です。

 

特に肥満症の猫は肝リピドーシスを引き起こしやすいので、愛猫が太っている場合は早めにダイエットさせましょう。

 

ただし、突然のダイエットも肝リピドーシスに繋がるため、少しずつ体重管理を行うか、

 

獣医師の指示に従いながら食事管理を行うことが賢明です。

 

 

 

猫が食べないときにするべきこと

 

【飼い主ができること その1】食欲増進の工夫をする

 

愛猫が食べなくなってしまったら、まずは食べてくれるよう工夫してみましょう。

 

 

① 猫は体温(約38℃)に近い温度の食べ物を好む習性があるので、熱すぎるものや冷たすぎるものは食べたがりません。

 

いつもより食べつきが悪い時は食事を体温に近づけてあげると食べることもあります。

(Sohail MA. The ingestive behavior of the domestic cat-A review. Nutrition Abstracts and Reviews Series B 1983; 53: 177-186)

 

また、猫は香りがたつ食事が好きなので、温めることで食事の香りがたって食べつきがよくなります。

 

 

② ウェットフードを利用すると食欲が増すことがあります。

 

食事はあまりコロコロ変えるものではありませんが、食べないときはそうも言ってられません。

 

缶詰フードの方が香りがたち、猫の食欲を増進させる効果があります。

 

いつもあげているドライフードの上に缶詰フードをトッピングしてあげてみるといいでしょう。

 

日頃の食生活の中に、基本的な食事(ドライフード)を決めておいて、たまに缶詰などを上にのせてすすめてみるといいでしょう。

 

 

③ キャットフードが古くなっていたら新しいものに変えてみましょう。

 

猫の食事への嗜好性はとても高いので、少し古くなってしまったものには手をつけない子もいます。

 

キャットフードの保存方法も工夫が必要で、乾燥剤や真空パックなどの利用は長期保存に適しています。

 

 

【飼い主ができること その2】早めに動物病院に連れて行く

 

猫の食欲不振の際に自宅で工夫できるポイントはたくさんありますが、

 

どれを試してもダメ…そんなときは動物病院に連れて行って適切な検査と処置を行ってもらうことが必要です。

 

治療としては点滴治療が最も有効です。

 

特に肝リピドーシスが疑われる場合、エネルギーとしてグルコースの補給が必要です。

 

点滴とともに糖分の補給を行うことが勧められます。

 

食道や胃にチューブを挿入して流動食を入れる方法もあります。

 

もっとも大切なことは食欲がない状態を「放置しないこと」です。

 

肝リピドーシスは最悪命に関わる病気。

 

早期発見早期治療で愛猫を救いましょう。

 

 

 

猫の食欲不振を予防する

 

猫の食欲不振は非常に危険な状態ですよね。

 

できればそんな状況は予防したいです。

 

猫の食欲不振を予防する方法にはどんなものがあるのでしょうか?

 

 

① 食生活のリズムを作ってあげる

 

置き餌は基本的にNGです。

 

置き餌にすると食べムラが発生したり、食欲不振に気づかないことがあるからです。

 

また、食事が酸化してしまい、それが食欲不振の原因になります。

 

食事の劣化は栄養学的にもよくないですよね。

 

多頭飼育なら一頭一頭がどのくらい食べているのか把握できる給餌法にしましょう。

 

肝リピドーシスなどの疾患で救急病院に連れて来られる猫の多くは

 

「多頭飼育」で食欲不振の発見が遅れてしまったことによるものです。

 

 

② 老齢猫なら食事に配慮する

 

老齢猫の場合は食事内容に気をつけましょう。

 

成猫用の食事をあげ続けると体に負担がかかることもあります。

 

また、老齢猫には食事量を減らす必要もありますので、食事量の計算はしっかりしてあげましょう

 

猫は7〜8歳齢で高齢、10〜12歳で老齢と考えられています。

 

食事量の計算方法は本記事最後にありますリンクからご覧ください。

 

 

③ 食事内容の見直し

 

結局多くの食欲不振は食事管理が原因であることが多いです。

 

おやつのあげすぎや粗悪なキャットフードをあげ続けると基礎疾患を持つようになります。

 

たとえば肥満症、糖尿病、膵炎や肝炎、腸炎、クッシング病、腎臓病、膀胱炎。

 

これらの基礎疾患は食事管理で予防できるものばかりです。

 

正しい食事管理で愛猫の健康を守ってあげましょう。

 

 

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