猫の誤飲の対処法!動物救急医が伝える「飼い主がすべきこと」


猫の誤飲の対処法!愛猫が異物や中毒物質を食べたときは?

 

猫は異物や中毒物質を誤飲してしまうことが多いどうぶつです。

 

特に普段使っているおもちゃや中毒症状を引き起こす食べ物を食べてしまうことが多く、

内視鏡による処置や胃腸の切開手術をしなければならないような事態になることが多くあります。

 

ここでは、動物救急医療に従事した獣医師としての知識や経験をいかし、

愛猫が異物を誤飲してしまったときにすべき対処法についてお伝えします。

 

猫の誤飲の原因や症状、予防法については本記事の最後にあるリンクからご覧ください。

 

猫の誤飲の具体的な対処法

 

【誤飲内容が「消化できる中毒物質」の場合】

 

① オキシドール(過酸化水素水)を飲ませる

 

 

オキシドールを飲ませると、胃内で酸素が発生して嘔吐を引き起こします。

 

容量としては体重1kgに対して1mLのオキシドールを飲ませます。

 

そのまま飲む子は意外と少ないので、スポイドなどを使って飲ませてみましょう。

 

嘔吐させるときは必ず体を起こし、下を向いた状態で吐かせます。

 

決して横にしたり、上を向かせたりしてはいけません。

 

誤嚥性肺炎などのリスクが生じます。

 

 

 ② 食塩を食べさせる

 

 

一昔前は流行っていましたが、最近ではあまり推奨はされていないやり方です。

 

食塩を摂取させて水を大量に飲ませることで嘔吐を促します。

 

あまりあげすぎると高血圧などの二次的な症状が出てきてしまいかねないので注意しましょう。

 

これらの催吐処置で気をつけなければならないことがあります。

 

・異物摂取(プラスチックや大量の草など消化しきれないものを食べてしまっている状態)の場合、

無理に吐かせてしまうと食道に詰まったり、誤嚥性肺炎になってしまったりするリスクが非常に高いです。

院でレントゲン撮影をしてもらってからの方が安全ではあります。

 

中毒物質を食べて時間がたっている場合は意味がありません。

犬だと6時間もすると胃の中の内容物は流れていくとされているので、

それ以降の催吐処置は効果が非常に低いです。

 

 

③ 動物病院を利用する

 

 

お近くに動物病院がある場合は、連れて行って適切な治療をしてもらいましょう。

 

治療内容としては

 

・催吐処置で胃の中にある中毒物質を吐かせる

・活性炭等により胃内の解毒および洗浄を行う

・静脈内輸液により代謝および利尿を促進させる

 

が挙げられます。

 

点滴を含む治療時間として12〜48時間行う必要があるという記載もあります。

 

「症状が出てから病院に行くのでは遅いのか?」と思う方もいらっしゃいますが、症状が出てからでは手遅れになるケースもあるので注意しましょう。

 

 

 【誤飲内容が「異物(消化できない物体)」の場合】

 

 ① 絶食させる

 

 

異物を食べてしまった場合、基本的には催吐処置は禁忌です。

 

食道に詰まってしまい、傷つけてしまう可能性があるからです。

 

・異物が便中に排泄されるまで排便状況や消化器症状(下痢や嘔吐など)をモニタリングして管理する

・内視鏡や胃腸切開手術による検査および摘出

 

これらが必要になります。

 

 

② 動物病院へ来院する

 

 

お近くに動物病院がある場合は、来院して適切な治療をしてもらいましょう。

 

治療内容としては

 

・レントゲン検査や超音波検査で異物の存在や胃腸の状態を確認

・静脈内輸液をしながら異物の進行具合をモニタリング

・内視鏡を利用して異物の確認および摘出

・胃腸切開手術による異物の摘出

・開腹手術による異物の送り出し(便として排泄させる)

 

が挙げられます。

 

動物病院によって対応はさまざまですが、獣医師の指示に従い適切な処置を受けましょう。

 

 

猫の誤飲には素早い対応が必要です

 

ネット上では

「異物や中毒物質を食べても何も起きなかったよ」

といった内容の書き込みをよく目にします。

 

しかし、食べてしまったのものの性状や量、どうぶつの種類や個体差など、コンディションはさまざまです。

 

リスクを最大限に考えて対応することが大切になります。