猫の食事で気をつけるべき9つのポイントを獣医師が解説


猫の食事管理をしよう

 

愛猫には正しい食事管理できていますか?

猫は食事量や食事内容を自分でコントロールすることはできません。

自由に食事を与えているといつの間にか太ってしまいますし、この食事は体に悪そうだなという感覚は猫にはあまりありません。

飼い主が食事をコントロールして愛猫の健康を守ることはとても大切になります。

ここでは、猫の食事について

・適切な食事内容とは?
・食事の回数、量、時間帯はどうすればいいのか?
・食べつきが悪い時どうすればいいか?

といった疑問を解決していきます。

 

猫の食事量と回数、時間帯について

 

【猫の食事のポイント①】食事量を決める

 

1日の食事量は「なんとなくあげる」ではなく「しっかり測ってあげる」ようにしましょう。

食事量のムラがあると食欲を見る上で困りますし、肥満傾向につながります。

1日の食事量の詳しい計算方法は本記事最後にあるリンクをご覧ください。

また、去勢手術をした猫はエネルギー要求量が24〜33%下がります。

体重管理をするのであれば今までの食事量から下げる必要があるのです。

避妊手術した猫も同様に食事量を減らさなければなりません。

 

【猫の食事のポイント②】食事の回数と時間帯

 

食事の時間帯を決めるには、その動物の生態を知るのが一番です。

猫は縄張りをもついきもので、縄張りの見回りをしてから狩りの時間に入るのが一般的です。

見回りの時間は朝と夜に一回ずつ。

つまり食事も朝と夜に一回ずつ、1日に2回あげるのが理想的と言えるでしょう。

もっとも大切なのは規則正しい生活です。

縄張りをもついきものは基本的な生活リズムがあります。

規則正しい生活を心がけることが大事になるでしょう。

猫と暮らすと飼い主も規則正しい生活を求められるので、お互い健康になれるのかもしれません^^

 

 

健康的な食事の与え方

 

【猫の食事のポイント③】置き餌を控える

 

置き餌(おきえ)とは、1日分の食事を皿に入れておいて自由に食べさせる方法のことです。

飼い主にとっては食事を何回もあげる手間が省けてメリットがありますが、愛猫にとってはあまりいいことではありません。

猫の食生活のリズムがなくなり、早食いの癖がついてしまいます。

また、糖尿病や膵炎などのことを考えても規則正しく複数回食事の時間を設けることが重要になります。

また、1日食事を放置することになるので、食事が酸化してしまい栄養学的にもよくありません。

食事は2、3回に分けて時間帯もある程度決めてあげましょう。

 

【猫の食事のポイント④】一気にがつがつ食べさせない

 

人間同様、猫でも一気に食べることは体にいいことではありません。

がつがつ食べてしまう愛猫には「遊び感覚で食事をあげる」ことが効果的です。

猫は完全肉食動物。狩猟本能をもっています。

その本能を刺激してあげると愛猫も満足しながら食事を摂ることができるでしょう。

具体的にはペットボトルに食事を入れて転がしながら与える方法や、

ドライフードを投げて遊びながら食べさせる方法、

いろいろなところに食事皿を設けて探しながら食べさせる方法などが挙げられます。

工夫して愛猫の食事時間も楽しんでみましょう。

 

 

猫の食事で大切なこと

 

【猫の食事のポイント⑤】主食は成長段階に合わせて総合栄養食

 

総合栄養食とは、動物が必要とする栄養基準を満たしている食事です。

必要とされる栄養素がバランスよく含まれていますが、年齢によって必要とする栄養素やエネルギーは異なります。

総合栄養食の多くは「幼猫用」「成猫用」「妊娠期」などと分かれており、

ライフステージにおいて必要な栄養素を満たした食事を摂ることができるのです。

ただし、総合栄養食は使い方によって全く意味がなくなってしまうこともあります。

総合栄養食は主食であって初めて効果が出ます。

副食だったり、おやつをたくさん与えることで、栄養バランスが崩れてたり、必要な栄養素を充分に摂取できなくなってしまいます。

総合栄養食を正しく使って健康や体型維持を図りましょう。

 

【猫の食事のポイント⑥】pHについて意識する

 

食事内容は尿のpHを大きく左右します。

これは尿路閉塞をもたらす尿石の形成や膀胱炎に関わるので、食事内容を決める際には注意しましょう。

猫は食後に尿のpHが上がりアルカリ性に傾きます。

これは、食後の胃酸分泌で体内の酸(塩素)が胃内に集中するので尿中の酸が減少して、相対的に尿がアルカリ性に傾くことが原因です。

1日1回のみの食事だと、食後のpHが急激に変動するので、猫の尿路疾患などの病気を誘発しやすくなります。

1日複数回の食事をこころがけましょう。

 

【猫の食事のポイント⑦】ドライとウェットのバランス

 

缶詰ばかり与えていると、歯石がたまりやすくなります。

逆にドライフードばかりあげていると水分摂取量が追いつかず、脱水や尿石症になる可能性が上がります。

また、偏った食事はいざ食欲不振になった時に代用食がない状態になるので、複数の食事を併用することも大切になります。

 

【猫の食事のポイント⑧】おやつ制限

 

おやつの量は制限しましょう。

具体的には、1日の摂取カロリーの10%以下に制限するのが理想的です。

最も理想的なのは、おやつをほとんど与えない食生活です。

おやつをあげすぎて肥満症や糖尿病、膵炎になってしまって急変した猫ちゃんを救急病院でもたくさんみてきました。

日頃の食生活は時に症状の急変をまねくこともあるので、症状が出ていない今から意識してみてください。

 

【猫の食事のポイント⑨】舌触り

 

食事の舌触りは嗜好性や口腔内の健康維持に大きく関わります。

子猫のときから肉類ばかり与えているとドライフードの舌触りに慣れずに食べなくなってしまうこともあります。

 

 

食事の食べつきが悪い時には?

 

猫の食欲不振が続くと「肝リピドーシス」などの大きな問題を引き起こしかねません。

猫が食べなくなってしまう理由としては

・病気による食欲減退
・老齢による食欲減退
・嗜好性、香りの問題

があげられます。

食事への食べつきが悪い時は、食事のあげ方を工夫する必要があります。

事を少し温めたり、食事に缶詰をトッピングしたり、いつもとあげ方を変えてみたり…

猫の食欲不振を解決する方法について詳しいことは、
本記事の最後にあるリンクをご覧ください

 

 

猫の食事管理は飼い主の役目

 

「愛猫と健康で長く暮らしたい」

その願いを叶えるには、愛猫の食事をしっかり管理してあげることが必要です。

人間では日頃の食生活の積み重ねが病気をまねくことが多いように、

猫でも食生活の乱れや食事の内容によって闘病生活を余儀なくされることもあります。

特にネコ科の動物は栄養学的に特殊ないきものです。

正しい知識をもって食事管理を行うことが飼い主の役目なのです。

 

本記事で紹介した記事はこちらです↓

【猫の餌の量を決める7つのステップで正しい食事管理を】

【猫が食べない!飼い主がしてあげられる2つのこと】